【完全版】食品表示ラベルの作り方ガイド|記載項目・ルール・無料テンプレートまで専門家が解説

食品に携わってきたシールラベルの専門家がお伝えします

食品表示ラベルの作り方ガイドのイメージ

食品を製造・販売する際、避けて通れないのが「食品表示ラベル」の作成です。単なる情報の記載ではなく、消費者の安全を守り、企業の信頼を担保するための法的義務(食品表示法)に基づいた重要な作業です。

「何を書けばいいのか分からない」「アレルギー表示のルールが不安」「成分表示の計算方法が知りたい」弊社では50年以上、食品ラベルに携わってきた中でたくさんのお悩みのお言葉をいただいてきました。

本記事では、こうした悩みを抱える食品事業者の方に向けて、食品表示ラベルの基礎知識から具体的な書き方、効率的な作成方法まで、専門的な視点で徹底解説します。

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目次

  1. 1. 食品表示ラベル(シール)の基礎知識と重要性
  2. 2. 【項目別】食品表示ラベルに必ず記載すべき9つの基本ルール
  3. 3. 【重要】栄養成分表示(成分表示シール)の義務化と計算方法
  4. 3-1. デモ:代表メニュー5種で「栄養成分表示→ラベル」までの形
  5. 4. 食品表示ラベルの読みやすさを決める「デザインとフォント」
  6. 5. 食品表示ラベルを効率的に作成する方法(テンプレート活用術)
  7. 6. 【業種別】食品表示シールの作成ポイントと注意点
  8. 7. 食品表示ラベルに関するよくある質問(FAQ)
  9. まとめ|正しい食品表示ラベルでブランドの信頼性を高めよう

1. 食品表示ラベル(シール)の基礎知識と重要性

食品表示ラベルは、消費者が商品を購入する際の「判断基準」であり、アレルギー事故などを防ぐ「安全の命綱」でもあります。

なぜ食品表示ラベルが重要なのか?

食品表示は、消費者の健康保護と、自主的な選択の機会を確保するために存在します。特に食物アレルギーを持つ方にとって、ラベルの誤記載は命に関わる重大な事故につながります。また、賞味期限や保存方法の誤りは食中毒のリスクを高めます。

食品表示法による義務化の概要

以前は「食品衛生法」「JAS法」「健康増進法」という3つの法律に分かれていましたが、現在はこれらが統合された「食品表示法」が適用されています。 2020年4月からは「新食品表示制度」へ完全に移行しており、現在はすべての加工食品において、栄養成分表示の義務化や原材料と添加物の明確な区分が求められています。

不適切な表示による「回収リスク」と「罰則」

表示に不備があった場合、「商品回収(リコール)」を命じられることがあります。回収費用は数百万〜数千万円に及ぶこともあり、企業のブランドイメージは失墜します。 また、悪質な違反には懲役や罰金などの厳しい罰則も科されます。 「知らなかった」では済まされないのが食品表示の世界です。

2. 【項目別】食品表示ラベルに必ず記載すべき9つの基本ルール

一般消費者向けに販売される加工食品には、以下の項目の記載が義務付けられています。

1. 名称

その食品の内容を表す最も一般的な名前を記載します。

  • ポイント:商品名(例:〇〇のこだわりパン)ではなく、一般的な名称(例:菓子パン)を記載します。

2. 原材料名

使用した原材料を、「使用した重量の多い順」に記載します。

  • ポイント:複合原材料(例:マヨネーズ)を使用している場合は、その名称の後に括弧書きでその中身(例:卵、食用植物油脂、醸造酢…)を記載するのが原則です。

3. 添加物

原材料と明確に区別して記載します。

  • 記載方法:原材料名の欄の最後に「/(スラッシュ)」で区切って記載するか、添加物専用の欄を設けて記載します。

4. 内容量

グラム(g)、キログラム(kg)、ミリリットル(ml)、個数などで記載します。

  • ポイント:固形物と液状物で構成される場合(例:缶詰)は、固形量と内容総量の両方を書く必要があります。

5. 賞味期限・消費期限

  • 賞味期限:美味しく食べられる期限(比較的長持ちするもの)。
  • 消費期限:安全に食べられる期限(お弁当や生菓子など、傷みやすいもの)。
  • 記載例:「2026年3月31日」や「26.03.31」のように、年月日まで明確に記載します。

6. 保存方法

開封前の保存方法を具体的に記載します。

  • 記載例:「直射日光を避け、常温で保存してください」「10℃以下で保存(要冷蔵)」など。

7. 製造者・販売者

責任の所在を明らかにするため、氏名(または法人名)と住所を記載します。

  • ポイント:製造所と販売者が異なる場合は、原則として両方の記載が必要です(または製造所固有記号の活用)。

8. 原料原産地表示

加工食品に含まれる「最も重量割合が高い原材料」の原産地を記載する義務があります。

  • 記載例:小麦粉(国内製造)、豚肉(アメリカ産)など。

9. アレルゲン表示

発症数や重篤度が高い「特定原材料」(8品目)は表示が必須です。

必須項目(8品目):卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生(ピーナッツ)、くるみ。

推奨項目(20品目):アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン。

3. 【重要】栄養成分表示(成分表示シール)の義務化と計算方法

2020年4月から、原則としてすべての消費者向け加工食品に「栄養成分表示」が義務化されました。

表示が必須となる5つの項目

  1. 熱量(エネルギー)
  2. たんぱく質
  3. 脂質
  4. 炭水化物
  5. 食塩相当量

表示は「100gあたり」「1個あたり」など、単位を明確にして記載します。

「推定値」としての表示方法

厳密な検査が難しい場合、文部科学省の「日本食品標準成分表」に基づいた計算値を用いて「この表示値は、目安です」「推定値」と付記して表示することが認められています。

栄養成分の算出方法

  • 計算ソフトの活用:原材料の配合量を入力するだけで算出できるソフトやWebサービスが多く存在します。
  • 検査機関への依頼:より正確な数値を求める場合や、機能性表示食品などを扱う場合は、外部の検査機関に分析を依頼します(1検体あたり数万円程度が相場です)。

3-1. 代表メニュー5種で「栄養成分表示→ラベル」までの形をデモンストレーション

ここでは、文部科学省「食品成分データベース(八訂 増補2023)」の成分値を参照し、 材料名×重量(g)で栄養成分を合算したデモを表示します。 実案件では「配合・出来上がり重量・規格(1食/100g/1包装)」に合わせて再計算が必要です。

計算はシンプルで、各材料の栄養値(100g当たり)×重量(g)/100を足し合わせます。 つまり、材料が分かれば栄養成分表示は作れます。面倒な整形・チェック・ラベル化は弊社で対応できます。

サンプル食品を選択(5つから1つ)

このデモで使った材料(材料名 × 重量(g))

    PFCバランス(kcal比)
    P
    F
    C
    栄養成分(参考:デモ用)

    ※表示必須の5項目以外(ナトリウム、ミネラル等)は「参考表示」です。実ラベルは商品設計に合わせて項目選定します。

    配合(材料とg数)を共有いただければ、表示ラベル用データへ即日整形できます。 ※本デモは、食品成分DBの標準値を用いた概算例です。実商品の表示は「配合・歩留まり・規格・法令要件」に基づき確認の上で作成してください。

    食品表示ラベル制作の無料相談

    用途に合った素材・表示設計・加工方法をご提案。サンプル作成も承ります。

    4. 食品表示ラベルの読みやすさを決める「デザインとフォント」

    ラベルは見やすくなければ意味がありません。法律でも細かく規定されています。

    文字サイズのルール

    • 原則:8ポイント以上の大きさで記載する必要があります。
    • 特例:表示可能面積がおおむね30平方センチメートル以下の場合は、5.5ポイント以上まで小さくすることが可能です。

    フォントとコントラスト

    装飾の多いフォントは避け、ゴシック体などの視認性の高いフォントを選びます。また、背景色と文字色のコントラスト(例:白地に黒文字)をはっきりさせ、一目で情報が読み取れるように配慮します。

    シールの材質選び

    「成分表示シール」として使用する場合、用途に合わせた材質選びが重要です。

    • 上質紙:最も一般的で安価。常温保存の乾物などに。
    • アート紙:表面に光沢があり、発色が良い。
    • ユポ(合成紙):水に強く破れにくい。冷蔵・冷凍食品や結露が発生しやすい商品に最適。
    • 糊の種類:冷凍用糊、強粘着、再剥離(きれいに剥がせる)など、用途に応じて選択します。

    5. 食品表示ラベルを効率的に作成する方法(テンプレート活用術)

    手書きや毎回Wordで作成するのは非効率であり、入力ミスの原因にもなります。

    無料テンプレートの活用

    弊社ではIllustratorによるデータ入稿を行なっております。お客様側ではIllustratorを使えない恐れもあるので、弊社にてデータを作成しております。
    食品表示ラベルとして記載したい内容とサイズを教えていただければ、食品表示ラベルに最適なデータを作成いたします。
    データを作成した後、必ず弊社にて印刷を行ないといけない訳ではございませんのでご安心ください。

    ラベルプリンターの導入

    製造量が多い場合は、専用のラベルプリンター(ブラザーのP-touchや、SATOのプリンターなど)を導入するのが最も効率的です。

    • メリット:自動カット機能や、データベース連携により、日付の自動更新や成分表示の呼び出しがスムーズになります。

    外注(印刷会社)か自社印刷か

    • 自社印刷:小ロット多品種の場合や、賞味期限を毎日印字する場合に向いています。
    • 外注印刷:大量生産する場合や、ロゴを含めたカラーデザインの質を重視する場合に向いています。

    6. 【業種別】食品表示シールの作成ポイントと注意点

    業種によって、表示の「落とし穴」が異なります。

    惣菜・弁当

    対面販売(対面でパック詰めして渡す場合)は表示が一部免除されることがありますが、あらかじめパック詰めして陳列販売する場合は、フル表示が必要です。「製造日時」の記載が推奨されます。

    菓子・パン

    アレルゲンの「コンタミネーション(意図しない混入)」に注意が必要です。「本品製造工場では小麦を含む製品を生産しています」などの注意喚起を検討しましょう。

    冷凍食品

    マイナス18℃以下での保存方法の記載や、解凍後の取り扱い上の注意が必要です。また、シールが剥がれないよう「冷凍用糊」の選択が必須です。

    テイクアウト・デリバリー

    容器包装に入れて販売する場合、基本的には店舗販売と同様の表示義務が生じます。デリバリーサイトに情報を掲載するだけでなく、現品にもラベルを貼るのが望ましいです。

    7. 食品表示ラベルに関するよくある質問(FAQ)

    Q1:原材料の「醤油」の中に含まれる小麦や大豆は書くべきですか?

    A:はい、複合原材料(醤油)のアレルゲンも記載が必要です。ただし、最終的な表示で「(一部に小麦・大豆を含む)」とまとめて記載する方法(一括表示)も認められています。

    Q2:シールの粘着剤は食品に影響しませんか?

    A:直接食品に触れないパッケージへの貼付であれば、通常のラベルシールで問題ありません。直接食品に貼る場合(リンゴのシールなど)は、食品衛生法に適合した粘着剤を使用した専用シールを選ぶ必要があります。

    Q3:表示内容を間違えて出荷してしまったら?

    A:まずは直ちに販売を中止し、最寄りの保健所または消費者庁に報告してください。アレルゲンの欠落など、健康被害の可能性がある場合は自主回収が必要になります。

    まとめ|正しい食品表示ラベルでブランドの信頼性を高めよう

    食品表示ラベルは、単なる法的な義務ではなく、「お客様とのコミュニケーションツール」です。

    1. 正確な情報記載:原材料、アレルゲン、期限の徹底。
    2. 適切な見やすさ:文字サイズやフォント、材質へのこだわり。
    3. 効率的なシステム:テンプレートやプリンターの活用によるミス撲滅。

    これらを徹底することで、消費者は安心して商品を手に取ることができ、結果としてあなたのブランドの信頼性は大きく向上します。最新の法改正情報は常に消費者庁のWebサイト等でチェックする習慣をつけましょう。

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